胃腸を労わる食べ方

  • コラム

 私達が食べたものを体に取り込むには、胃腸での消化・吸収を行う必要があります。
どの食べ物も同じように消化・吸収されてるわけではなく糖質、脂質、タンパク質、アルコールなど栄養素などによっても使われる消化酵素や吸収までの時間が異なっています。


普段の食事では、自分達が食べたものについて”消化してる”、”吸収してる”という様子を意識することは少ないと思います。
それは、私達の胃腸の働きが自律神経や腸管神経、消化管ホルモン、内臓血流などにより常に自動制御されている点にもあります。 
しかし、私達が意識せずとも行える自動制御であるため、食べ物が常に消化管に存在するもしくは暴飲暴食、異物の混入が感じられるなどのイベントにより、初めて胃腸に負担が掛かっていることを感じる事になります。
また、胃腸は食べ物の消化・吸収以外にも私達の気分や身体のエネルギー状態を調節するなど、全身の健康センサーとしてもとしても大活躍しています。


胃腸での消化吸収に関わる休憩時間を作るためにも一度の食事で消化・吸収可能な適量をしっかり食べることが出来るレシピを利用して胃腸にも優しい食生活を続けましょう。



山形県立米沢栄養大学 
健康栄養学部 教授

加藤 守匡(Morimasa Kato)

 

写真:加藤教授